＜p＞＜strong＞知られざる反日と親日のリアルとは？　教わらなかった歴史と出会う旅＜/strong＞＜/p＞ ＜p＞　サハリン（樺太）の南半分、台湾、韓国、北朝鮮、ミクロネシア（旧南洋群島）、中国東北部（旧満州）。明治の半ばから昭和二〇年の終戦前後までの時代、それらの国・地域は「大日本帝国」と称していた日本の統治下に置かれていたという共通項を持つ。＜br /＞ 　戦後半世紀以上たった今日でも、古くからかつて日本の領土だったそれらの国・地域には、日本語、日本建築、鳥居、神社、日本精神、残された日本人……と、さまざまな形で日本統治時代の痕跡＝「日本の足あと」が残っているのだった。僕は、大日本帝国の領土だった各地に「日本の足あと」を探す旅を始めた。＜br /＞ 　ニュートラルな視点で「過去と現在」を見つめる、みずみずしい旅人の感性と思考が、報道されない「反日と親日」の現状とアジアの人びとの心を鮮やかに描き出す傑作。反日で揺れる竹島ルポも収録。第4回新潮ドキュメント賞最終候補作。＜/p＞ ＜p＞プロローグ　ジャパニーズ・エンパイア＜/p＞ ＜p＞第一章　ロシアの鳥居　サハリン篇＜br /＞ 　「最北端」の向こう側へ……稚内〜コルサコフ＜br /＞ 　突きつけられた「終戦記念日」……ユジノサハリンスク＜br /＞ 　日本語を操る人びと……ポレチエ＜br /＞ 　置き去りにされた朝鮮人……ポロナイスク＜br /＞ 　残された日本人との対話……ポロナイスク＜br /＞ 　鳥居の立つ異郷……五〇度線〜ウズモーリエ＜/p＞ ＜p＞第二章　山の中の敬礼　台湾篇＜br /＞ 　世界一親日的な「国」へ……与那国島〜石垣島〜基隆＜br /＞ 　日本統治時代の看板を守る店……台北＜br /＞ 　形を変え保存される「神社」……侯、桃園＜br /＞ 　高砂族の元日本兵と……清泉温泉＜br /＞ 　いまも生きる「日本精神」……埔里〜中正村＜br /＞ 　神様になった日本人警察官……嘉南平野・副瀬村＜br /＞ 　武装鎮圧と罵倒の言葉……霧社、台中＜br /＞ 　離島で聞いた日本語……蘭嶼島〜台東＜/p＞ ＜p＞第三章　交差する感情　韓国篇＜br /＞ 　近くて遠い対岸……対馬〜釜山＜br /＞ 　いきなり出会った「日本の過去」……釜山＜br /＞ 　嘆きの絶叫……統営＜br /＞ 　塗り込められた鳥居……巨済島＜br /＞ 　招かれた理由……木浦＜br /＞ 　反日意識の紀念館……天安＜br /＞ 　朝鮮の近代史を歩く……ソウル＜br /＞ 　元従軍慰安婦の村へ……ソウル＜br /＞ 　民族意識に訴える「聖地」……竹島＜/p＞ ＜p＞第四章　消せなかった橋　北朝鮮篇＜br /＞ 　国交のない国へ……新潟〜平壌＜br /＞ 　理解しあうことを阻む壁……平壌＜br /＞ 　沈黙と空白の歴史……平壌＜br /＞ 　触れられなかった工場群……平壌〜南浦＜br /＞ 　飢餓と日本時代の工業施設の関係……平壌〜板門店、開城＜br /＞ 　北朝鮮に見えた「ニッポン」……平壌＜/p＞ ＜p＞第五章　見せしめの記念碑　中国東北部篇＜br /＞ 　満州国のノスタルジー……大連＜br /＞ 　落書きだらけの慰霊塔……旅順＜br /＞ 　戦争の発火点と「反日」の博物館……瀋陽＜br /＞ 　万人坑の商売人……大石橋＜br /＞ 　作り替えられた鳥居……鞍山、丹東＜br /＞ 　交わることのない言葉……撫順＜br /＞ 　「侵略の証拠」としての偉容……長春＜br /＞ 　雪原に沈む赤い太陽……ハイラル〜ノモンハン＜br /＞ 　21世紀の残留孤児……阿木古郎＜/p＞ ＜p＞第六章　十字架と鳥居　ミクロネシア篇＜br /＞ 　青い日の丸の島……パラオ・コロール＜br /＞ 　日本時代を懐かしむ理由……パラオ・コロール＜br /＞ 　戦争のかけら、玉砕の心境……パラオ・ペリリュー島＜br /＞ 　自然に還りゆく基地の島……チューク・モエン島〜デュブロン島＜br /＞ 　記憶の中の日本統治……チューク・デュブロン島＜br /＞ 　鳥居の残るアメリカ領の楽園……サイパン＜br /＞ 　とどめを刺した離陸の地……テニアン＜/p＞ ＜p＞エピローグ　ストレンジ・デイズ＜br /＞ 電子版あとがき＜br /＞ 解説（ジャーナリスト・村上和巳）＜/p＞ ＜p＞●西牟田靖（にしむた・やすし）＜br /＞ 1970年、大阪府生まれ。神戸学院大学法学部卒業。就職し8ヵ月間IT企業で働いたあと、地球一周の船旅を体験。以降、ライターとしての道を歩む。近年は骨太なノンフィクション作品に取り組んでいる。著書に『ニッポンの穴紀行　近代史を彩る光と影』（光文社）、『ニッポンの国境』（光文社）、『誰も国境を知らない』（情報センター出版局）、『僕たちの「深夜特急」』（スパイク）など。＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。 ※ご購入は、楽天kobo商品ページからお願いします。※切り替わらない場合は、こちら をクリックして下さい。 ※このページからは注文できません。

僕の見た「大日本帝国」【電子書籍】[ 西牟田靖 ]

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