＜p＞読まずに生き残れるか…!?＜br /＞ グローバル化がすすんだ今、＜br /＞ 世界史と日本は切り離せない＜/p＞ ＜p＞・ロシアによるウクライナ侵攻の背景＜br /＞ ・ラテンアメリカ、中国で福音派が増えている＜br /＞ ・日本人は宗教対立とは無縁なのか＜br /＞ ・十字軍遠征の意外な真実＜br /＞ ・イスラム支配地域でも、キリスト教やユダヤ教が許される条件＜br /＞ ・多神教は寛容で、一神教は排他的なのか＜br /＞ ・宗教とテロの関係史＜br /＞ ・急激にイスラム化が進む欧州で起きていること ......etc＜/p＞ ＜p＞「宗教対立」を入口に、新たな世界史の見方を提示。＜br /＞ 世界の歩みも、国際情勢の「なぜ?」も、背景を読むカギは「宗教対立」にある。＜/p＞ ＜p＞・・・＜/p＞ ＜p＞世界で起こる出来事の背後に宗教対立がある。それは、最近起こった世界的に重大な出来事の場合にもそうである。しかし、現代の日本人には宗教対立は先鋭な問題として感じられてはいない。私たちは、宗教というもの、あるいは異なる宗教同士の対立がどういった事態を生むかを理解できていない。それは、世界の歴史、世界の歩みを十分な形では理解できていないことを意味する。国際化が著しく進んできた現在の状況のなかで、果たしてそれで世界を知り、他の国々とかかわり、日本の進路を定めていくことができるのだろうか。そこには大きな問題がある。(本文より)＜/p＞ ＜p＞目次＜/p＞ ＜p＞はじめに＜br /＞ ロシア正教とウクライナ正教の反目＜br /＞ ロシア正教会はロシアのアイデンティティ＜br /＞ 「第3のローマ」モスクワ＜br /＞ 共産主義と宗教の和解＜br /＞ 聖なるロシア＜br /＞ 仏教と神道の対立＜br /＞ 日本における宗教弾圧＜/p＞ ＜p＞第1章 宗教対立の起源ーー十字軍遠征の意外な真実＜br /＞ 1 ローマ帝国はキリスト教を迫害していない＜br /＞ 外来宗教との対立＜br /＞ デウスを大日としたザビエル＜br /＞ 手強い禅宗との宗論＜br /＞ 仏教と道教の対立＜br /＞ 度重なる老子=釈迦説の否定＜br /＞ 儒教には教団がない＜br /＞ キリスト教徒は皇帝崇拝を拒絶?＜br /＞ ローマ帝国によるキリスト教公認は怪しい＜br /＞ 天理教は軽犯罪で罰せられた＜br /＞ 皇帝崇拝はキリスト教公認以前のもの＜br /＞ 国家統合に役立つ公認宗教＜/p＞ ＜p＞2 贖罪と金儲けのための十字軍＜br /＞ キリストは神ではない、という根深い主張＜br /＞ ぬぐい切れない「キリスト教= 多神教」論＜br /＞ 3つの宗教の交差点「エルサレム」＜br /＞ 十字軍のそもそもの目的は「贖罪」＜br /＞ ユダヤ教に原罪の観念はない＜br /＞ アウグスティヌスの回心＜br /＞ 善悪二元論、現世否定のマニ教＜br /＞ マニ教の深い影響力＜br /＞ 聖遺物の蒐集と十字軍派遣＜br /＞ 中世で大流行した聖遺物崇敬＜br /＞ 聖地奪回では片づかない十字軍の意味＜/p＞ ＜p＞第2章 宗教対立の陰に経済がある＜br /＞ 1 プロテスタントは何を“改革"したか＜br /＞ ハンチントンの文明の8分類＜br /＞ 文明の主軸に宗教あり＜br /＞ プロテスタントの側から見た改革イメージ＜br /＞ ルターは“公然と"教会批判をした＜br /＞ パウロの書簡のなぞ＜br /＞ 終末論と教会制度の結びつき＜br /＞ 生誕から死までカバーする「七つの秘蹟」＜br /＞ 教皇こそ教会の力の源泉＜/p＞ ＜p＞2 教会と世俗権力の「人事と金」をめぐる争い＜br /＞ 教会と経済活動＜br /＞ 人事をめぐる闘争＜br /＞ 銀行業務を行ったテンプル騎士団＜br /＞ 異教徒からは利子が取れる＜br /＞ 十字軍のための経済的な支え＜br /＞ 宗教改革に対抗してできたイエズス会＜br /＞ 商才に長けた宣教師たち＜br /＞ 教会領としての長崎＜br /＞ アジールとしての宗教勢力＜br /＞ 教会に頼らず聖書に頼るーールターの改革の真意＜/p＞ ＜p＞第3章 キリスト教とイスラム教は対立していたかーー近代以前と以後＜br /＞ 1 野蛮なキリスト教世界、進んだイスラム教世界＜br /＞ 宗教対立の契機＜br /＞ アラブ側には不明だった十字軍の目的＜br /＞ 文明の先進地アラブ＜br /＞ 医療もイスラム世界の方がすぐれていた＜br /＞ 野蛮な十字軍＜br /＞ オスマン帝国に「スルタン・カリフ制」の成立＜br /＞ 重要問題の判定者= カリフ＜br /＞ オスマン帝国の軍人にキリスト教徒もいた＜br /＞ 宗教の混交は当たり前＜br /＞ 「イスラーム世界」という言い方への違和感＜br /＞ イスラム教の大勢力は東南アジア、南アジア＜br /＞ 19世紀に成立した「イスラーム世界」という見方＜/p＞ ＜p＞2 イスラムには組織も宣教も現在もない＜br /＞ キリスト教に宗教法がない＜br /＞ イスラム教徒はモスクに属してはいない＜br /＞ イスラム教は商人の宗教＜br /＞ イスラム教のもつ緩さ＜br /＞ 「啓典の民」を認めるイスラム教＜br /＞ 利子を取れる「啓典の民」は貴重＜br /＞ 対立は近代に入ってから＜/p＞ ＜p＞第4章 インドの宗教対立の歴史を追うーー 多神教は寛容なのか＜br /＞ 1 中国、朝鮮、日本の「廃仏」の歴史＜br /＞ 中国における「廃仏」＜br /＞ 仏教弾圧にも経済的背景が＜br /＞ 李氏朝鮮における廃仏政策＜br /＞ 寺社勢力から土地を奪い、税を課した明治政府＜/p＞ ＜p＞2 神話とナショナリズムの形成＜br /＞ ヒンドゥー教徒によるモスク襲撃＜br /＞ アヨディヤ事件の背景＜br /＞ イスラム教徒は全体の13パーセント＜br /＞ 体系化されていないヒンドゥー教＜br /＞ ヒンドゥー・ナショナリズムの2つの背景＜br /＞ 政治への幻滅から興ったナショナリズム＜/p＞ ＜p＞3 神話の政治利用＜br /＞ 神話ドラマと連動する政治＜br /＞ 神話と歴史的事実との関係＜br /＞ 捏造される神話＜br /＞ 神話を根拠とナショナリズム＜br /＞ 税金を取り異教を許したオスマン帝国＜br /＞ 非イスラム教組織を徴税に利用する＜br /＞ オスマン帝国とムガル帝国の統治の違い＜/p＞ ＜p＞第5章 2つの原理主義が向かう先ーー福音派とワッハーブ派＜br /＞ 1 アメリカを襲った信仰復興の狂熱＜br /＞ 新しいことば「原理主義」＜br /＞ イラン革命とイスラム原理主義＜br /＞ 先にあったキリスト教原理主義＜br /＞ 福音派の主張＜br /＞ 「アメリカの子どもたちを戦士に」＜br /＞ アメリカの異様な信仰復興熱＜br /＞ 商品のセールスと信仰の宣伝＜br /＞ キリスト教の特殊性＜/p＞ ＜p＞2 何度もよみがえるイスラム原理主義＜br /＞ 18世紀のイスラム改革運動＜br /＞ イルハン朝の従軍記者＜br /＞ ムスリム同胞団に引き継がれた思想＜br /＞ 原理主義が対したのは国内政治の矛盾＜/p＞ ＜p＞第6章 宗教とテロの関係史＜br /＞ 1 イスラム教の特性とテロ＜br /＞ イスラムは「普通名詞」の世界＜br /＞ アフガニスタンでの米ソの確執＜br /＞ 同時多発テロ＜br /＞ ハンブルグ・グループ＜br /＞ ビンラディン主犯説の疑わしさ＜br /＞ 組織ではなくネットワーク＜br /＞ イスラム教徒による襲撃事件＜br /＞ 増える「自爆テロ」＜br /＞ 殉教者を聖人とする仕組みがない＜/p＞ ＜p＞2 個人の改心が宗教対立を引き起こす＜br /＞ エリートたちがテロリストに＜br /＞ 世俗的な若者たちの変身＜br /＞ 内面の変化が大きな要因＜br /＞ 「チンケな若者」による大量殺戮＜br /＞ 宗教の確信と劣等感＜br /＞ 外側にある悪を強く意識する＜br /＞ 狂信者の系譜＜br /＞ 暗殺対象の歴史的な変化＜br /＞ 個人が引き起こす宗教対立＜/p＞ ＜p＞第7章 世俗主義が巻き起こす新たな宗教対立＜br /＞ 1 宗教改革から政教分離へ＜br /＞ ある映画の隠された意味＜br /＞ 改革派「ユグノー」への弾圧＜br /＞ フランス革命と宗教＜br /＞ フランスにおける政教分離の流れ＜br /＞ カトリック教会の激しい抵抗＜br /＞ 宗教的標章規制法の成立＜/p＞ ＜p＞2 国内の宗教対立＜br /＞ オイルショック後の移民政策の変化＜br /＞ 聖俗一体化したイスラム教との根本的差異＜br /＞ トルコにおける世俗化＜br /＞ 顕著なイスラム教復興の動き＜br /＞ 国家による世俗化との対立＜/p＞ ＜p＞おわりに＜br /＞ 民族宗教と世界宗教＜br /＞ 宗教衰退の原因＜br /＞ カーストとイスラム教の拡大＜br /＞ 分断と宗教対立のゆくえ＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。 ※ご購入は、楽天kobo商品ページからお願いします。※切り替わらない場合は、こちら をクリックして下さい。 ※このページからは注文できません。

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