＜p＞小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。＜br /＞ それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。＜br /＞ 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。＜br /＞ 朝井リョウさん（作家）＜/p＞ ＜p＞本当は貴方もわかっていたんだろう？　と迫る声が脳内に鳴り響く。＜br /＞ 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。＜br /＞ これは本型ワクチン。＜br /＞ 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。＜br /＞ 宇垣美里さん（フリーアナウンサー・俳優）＜/p＞ ＜p＞足元の地面がふいになくなり、＜br /＞ 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。＜br /＞ 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、＜br /＞ この本の中にすべて詰まっている。＜br /＞ 岸本佐知子さん（翻訳家）＜/p＞ ＜p＞空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。＜br /＞ 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。＜br /＞ ロバート キャンベルさん（日本文学研究者）＜/p＞ ＜p＞この世はすべて、世界に媚びるための祭り。＜/p＞ ＜p＞性格のない人間・如月空子。＜br /＞ 彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。＜br /＞ 空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。＜br /＞ ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。＜br /＞ 当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。＜/p＞ ＜p＞3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。＜br /＞ 村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編！＜/p＞ ＜p＞【著者略歴】＜br /＞ 村田沙耶香 (むらた・さやか)＜br /＞ 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。 ※ご購入は、楽天kobo商品ページからお願いします。※切り替わらない場合は、こちら をクリックして下さい。 ※このページからは注文できません。

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